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【基礎刺し24】くつわつなぎ

今年も気づけばもう9月。
まだ9月といういい方もできるでしょうか。
早いなぁ。。


今回の基礎刺しは「くつわつなぎ」です。
「くつわ」って何?と検索したら、
「馬の口にくわえさせて馬を制御するのに用いる用具」と有りました。

昔の人々は、馬などの家畜と一緒に暮らしていたでしょうから、
馬自体が身近な存在で、
同時にそこで用いる「くつわ」も身近であったと想像できます。


全体像。
今回はびっちり刺して、裏も綺麗だったので並置してみます。

140907_1s_20140907135406d68.jpg

140907_5s.jpg

「くつわ」を画像検索してみると、
十字に対角線を結んだ金属の輪っかが対についたもので、
馬の左右の頬に、それぞれの輪っかが当たるように被せ、
輪っか同士をつなぐ金属金具を、
馬の口にかませるように装着しています。

140907_4s.jpg

140907_8s.jpg

このもどこは、「くつわ」というものをよくイメージしているように思えます。
ちょうど、もどこを90度回転させ、
中心の糸柱が馬の口に横に入るようなあんばいでしょうかね。

140907_2s.jpg

140907_6s.jpg

140907_3s.jpg

140907_7s.jpg


-+-+-+-基本情報-+-+-+-
◆もどこ:くつわつなぎ
◆制作期間:2014/8
◆サイズ:
   布=50×30cm
   刺し部分=39.5×24cm
◆材料:
   布=Zweigart Davosa Cotton 綿100%
   糸=DMC 25番糸(濃い青緑色<3809>、中間の青緑色<597>、淡いエメラルドグリーン<993>)
   ※すべて6本取りで使用
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-

※基礎刺しでは、毎回教室の指定色を使用しています。


今回は、一度基本に立ち返ろうと思い、
鎌田先生の図案をそのまま刺してみました。
(びっちり刺すと、糸も労力もそれなりに掛かるものですね。)

敢えて立ち返ってみたことで、次の図案を考える際に、
なにかいい影響がでることを期待してます。。

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2014.09.07 | | コメント(0) | トラックバック(0) | こぎん刺し【基礎刺し】

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プロフィール

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Author:un
◆un(ウン)/武者(旧:松田)順子:こぎん刺し作家
埼玉県熊谷市出身。東京藝大美術学部工芸科染織専攻卒業後、こぎん刺しに魅せられ、2010年より制作を開始。国内外での展示やワークショップを経験。un(ウン)は、小学校時代からのニックネーム。

◆こぎん刺しとは
江戸時代中期~後期に青森県の津軽地方、現在の弘前市付近の農村で生まれた「刺し子」。
当時のこの地方の法律により、綿の着用を禁じられていた農民たちが、寒冷な土地でも栽培できる麻で布を織り、貴重な綿の糸で保温と補強のため、野良着に刺し子を施したのが始まり。東北の厳しい寒さの中で生まれた、女性の手仕事です。

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きほんの伝統柄から作る こぎん刺しのおしゃれ小物

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un's Kogin/Junko Musha(ex:Matsuda)

◆What is Kogin-sashi?

Kogin is a kind of needlework which started in the Tsugaru region around Hirosaki City of Aomori prefecture in the mid-Edo period (around 1700).
According to the regional law, farmers weren't allowed to wear cotton clothes at that time. So, women embroidered on working clothes made of hemp with precious cotton strings to retain heat and to reinforce the cloth because hemp was cultivable even in cold areas.
This piece was made by a woman from a cold climate in northeastern Japan.

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